まるいち

11:40にシャッターで初訪。後客4。ワンタンメン大盛を戴く。まずビジュアルがいいですねぇ。自分好みの佇まいに期待が高まります。最初にスープですが、綺麗に澄んだ淡い醤油色で、キレのある醤油の風味と酸味の中に、丁寧に炊き上げ、豚本来が持つピュアな旨味がしっかりと出た、あっさり且つスッキリとしながらも、どこか懐かしくじんわりと染み入る滋味深さを持ち合わせた絶品スープに仕上がっている。そのスープに合わせる麺は縮れ細麺。コシは無いがツルツルと啜り心地がよく喉越しも滑らかでスープにもぴったりなレトロな食感が実にいい。更に注文を受けてから餡を皮に詰めるワンタンは、舌の上で直ぐにとろけてしまう位柔らかな食感の皮に、それとは対照的なコリっとした歯応えの食感の餡との絶妙なコントラスト、更にはピリッと胡椒が効いたスパイシーな口当たりが後を引く、これもまたレトロな味わいが魅力的だ。無化調、厳選素材、こだわりの製法、自家製麺、ダブル・トリプルスープなどの謳い文句をウリにする今時のラーメンとは無縁な、ノスタルジックな一杯ではあるが、スープ、麺、トッピングの全てが期待以上の出来映えに、灯台下暗し、まだまだ都心にも見落としている昔ながらの名店が存在する可能性を示唆してくれた一杯で、特にあっさり派には自信を持っておススメしたい一杯だ。