21日分。11:00初訪。先客4後客2。スープはどちらも清湯だが適度に油滴が浮き程よいコクのある飲み口。鶏が下支えする煮干しや節など魚介風味が前面に出た出汁で、「生醤油」は生醤油感は強くないものの、醤油由来と思われる甘味が出汁の旨味と見事に調和している。「塩」も出汁は「生醤油」と一緒で、塩角のないバランスを重視したセッティングで収まりは良いが、胡麻油と白胡麻の香ばしい風味に隠れてしまい味わいはタンメンのスープのようだ。一方麺はどちらも一緒で軽く縮れの中細麺。食感や啜り心地、持ち上げなど悪くないが、スープのようなこだわりが感じられず残念だ。具は叉焼2枚、メンマ、白髪葱、海苔で、「塩」は刺身のツマに使われる赤紫色した海藻の千切りと、白胡麻が追加される。叉焼は煮豚と低温調理の2種類。どちらも柔らかだが、味付けも肉の旨味も控え目で味わいはいまひとつだ。麺や具がスープを引き立たせるだけの役割を演じきれてないのは惜しまれるが、スープは和食出身の店主らしい和風仕立てのいい仕上がりで、この出来ならもっと話題になってもおかしくないと思える、それなりに満足度の高い一杯であった。